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​高次脳機能障害について

​“高次脳機能障害とは?”

​交通事故や転落事故、脳卒中などにより脳損傷を受け、脳が傷つくことによって起こる障害です。

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​ 高次脳機能障害は、脳が損傷を受けることによって起こる障害です。生まれながらにして障害を持っている先天的障害のケースはあまり見受けられません。日々生活する中で起こりうる、交通事故や、頭部の強打による後天的な障害であることがほとんどです。多くの場合、脳が傷つくと後遺症が残ります。

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​高次脳機能障害となないろ

​“交通事故による高次脳機能障害”

 なないろが高次脳機能障害に触れたのは、次男が交通事故がきっかけです。遭い診断はびまん性軸索損傷による後遺症で高次脳機能障害者になりました。高次脳機能障害とは人間だけに備わっている脳機能が傷つくことで 色々な症状が現れてきます。注意力集中力の低下・記憶力の低下、感情のコントロール行動の抑制が難しいなどの内面的な障害は外見や日常会話程度では障害がわからないため周囲の理解が得られず日常生活や社会生活に支障をきたします。当事者とその家族は孤立していきます。救命救急医療の進歩によって重傷者が救われるようになった一方で、増え続けている後遺障害です。

​ とはいえ、高次脳機能障害にならないように、普段から気を付けることがなによりも大切です。

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​高次脳機能障害が起こる原因

​“脳損傷の主な原因”

​■ 脳の血管が切れたり、つまったりすること

   脳卒中・脳梗塞・くも膜下出血​

■ 脳が傷つけられたり、圧迫されたりすつこと

   交通事故・転落事故・スポーツ・暴力

 

■ 脳が炎症を起こしたり、酸素不足になること

   ウィルス性脳炎・低酸素症(水に溺れるなど)

​これらにより、脳は傷つけられ、結果、高次脳機能障害を引き起こします。

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​高次脳機能障害による後遺症

​“脳のどこが傷ついたかで後遺症は変わる”

​脳損傷は、麻痺や感覚の障害を残しますが、それ以外に様々な後遺症を残します。どのような後遺症が生じるかは、脳のどの場所が傷ついたかで決まります。

■ 右脳 注意機能、視空間注意、視覚情報操作、視覚性の記憶などに関与。

■ 左脳 右利きの人のほとんど、左利きの人の70%の人が、言語機能に関与。

■ 後頭葉 一次視覚野が存在しており、情報伝達に関与。

■ 側頭葉 文字を含む視覚情報認知、聴覚情報処理、記憶、情報などに関与。

■ 頭頂葉 他の脳部位で処理された情報の統合役。遂行機能や臨機応変さ、抑制機能などに関与。

​“後遺症の種類”

 高次脳機能障害は様々な後遺症を引き起こします。麻痺・感覚障害などの身体的な後遺症をはじめ記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などの認知機能の後遺症も存在します。これらは上記に記載した通り、脳のどの部分に損傷が出ているかで大きくことなります。後遺症にって、こだわり・易怒性などの性格変化なども起こります。認知機能の後遺症は、身体的後遺症に比べ、外見では全く健常者と変わりがありません。結果として、医療や福祉のサービスになかなかつながらない方々が多数存在しています。

 外見からは重症度や苦痛がわかりにくく、一人ひとりの症状が異なるため(一人として同じ症状の当事者はいない)法律や制度が新たにできても、高次脳機能障害に対する理解が進みにくく、利用できる社会資源が極めてすくない現状があります。

そういった社会的理解の進みにくい現状が、当事者は理解されていないと感じ、周囲に対して違和感を持っていく場合も多く、引きこもりや、鬱などの二次的障害に至る方々も多い現状です。​高次脳機能障害は目に見える障害だけではなく、内面的な障害が多く、見た目で軽度と見られている当事者が、実は重度であり、精神的リハビリが必要であるケースがとても多いのです。

 当初は、「高次脳機能障害」と言った言葉はありませんでした。しかし、上記のような認知機能の障害をもった方々への支援対策を推進すべく、「高次脳機能障害」といった用語が作成されました。

 

よく見られる症状.png

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​なないろが考える高次脳機能障害

​“なないろの願い”

なないろはこれまで、家族会や就労継続支援B型 サンサン事業所での活動を通じ、多くの高次脳機能障害者の方、またその親御様と関わってきました。一番感じた点は、脳の損傷箇所や受傷年齢、受傷前の環境や元々の性格などで、現れる症状や後遺症が異なるという点です。つまり、高次脳機能障害だからといって、誰一人として同じ対応でよいはずがないのです。

​ まだまだ、高次脳機能障害は言葉すらも浸透していません。高次脳機能障害への正しい認知、理解が必要です。誰にでも起こりうる障害であるからこそ、他人事ではなく、症状や原因を知り理解してもらうことが、なないろが切なる願いです。

 ここまでお読みいただいた方へ。​もし、誰にも相談できずに抱えている親御様、お知り合いの方がおられましたら、まずはお話しだけでも構いません。なないろができる限りご相談を承りますのでご連絡下さい。

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